お母さん 僕、障害者だと思う 武田双雲氏に思う
お母さん 僕、障害者だと思う 武田双雲氏に思う
笑っていいともにも出ていた有名な書道家
このことが全国的に知られてしまうことになるがなんだか楽になったと本人がコメント。
発達障害のなかのADHD(注意欠陥多動性障害)の可能性をブログで公表。
ひとところにじっとしていられなくなったり集中できずに思考があちこちに飛ぶ特性を持つ。
武田双雲氏はこのことを公表してなぜかすごくホッとしたと言っている。
経歴は東京理科大卒NTTに入社。3年して書道に目覚め退社した特異な経歴を持つ。
相手の気持ちが分からない 空気が読めない。コミニケーションがうまく取れないなど以前は「発達障害」といえば子どもの疾患だと考えられていたが、近年、「大人の発達障害」として認知されるようになってきた。
有名人が自分に障害があることを公の場で表明してくれるのはありがたいことだ。
障害者 障害持ち 精神病 言葉の響きがそら恐ろしいだけに、自分が家族がこの手の特性を持っていた場合 素直に受け入れる事がとても難しい。簡単には受容できない。認めたくはない。
だから武田双雲氏のような有名人が同じ病気を持っていて、それを堂々と発表する事は 障害者にとってとてもほっとする、身近なものに感じる出来事となる。有り難い事だ。
工学系専門学校の話 例年就職率は100%
が、ある年に限りどうしても就職できない生徒が出た。応募書類が通過するが面接でことごとくダメになる。先生方もある程度は予想していたが、まさかここまでとは思っていなかった。
学校でお母さんも来てもらって本人と面談。
家庭での生活態度を確認したり先生から学級での話を聞いたりする限り、発達障害が疑われる。率直にそのことを伝えいちど精神科の専門医の診断を受けるよう勧めてみた。
もし発達障害で精神障害者手帳が取得できるならば障害者枠で就職してもらうこともできる。またそのほうが本人にとっても職場の理解を得ながら穏やかな気持ちで仕事ができると説明。
自分の子供が障害者であるとは、信じられない信じたくないのが親の心。
お母さん、支援制度や理屈は理解するも
この子に限ってそんな事はあり得ません
今まで20年間 何事もなく過ごしてきて
この学校にも入り勉強もしてきました
資格も取っています
うちでは快活によく会話もする普通の子供です。理科系に進み技術を身に付け就職をしたいと考えたのもこの子自身です
何かの間違いです
面接の訓練をしっかりやってもらったら ちゃんと就職ができると思います
その応援をお願いします
そう言われても学校は就職についてもいろいろ手を尽くしてきた。応募先もいろいろ考え必ずやとってくれるだろうところも含め応募してきた。でもこのままではダメなんです。
何か他の方法を考えないと就職ができないままになってしまいます。
お母さんはうつむいたり またこちらをじっとにらみつけるように見たり、落ち着かないけれど今 私がこの子を守ってあげなければならないという思いに満ちている。
何かの間違い、うちの子に限って............
話が、相談が滞り始めたその時、
当の生徒本人がポツリとたどたどしくあるが話し始めた。
お母さん おかあさん、僕、自分のこと、障害者だと思う。
自分のことをやっぱり少しおかしいなと思っていた。
友達といつもうまく話ができない、話をすることが嫌になるし、実はずっと仲間外れ いじめも受けている。あいつちょっとおかしいぞ ってみんな思っている。考えたくはないけれど 自分は何かみんなと違うところがあるのかなぁ って.......
お母さん 僕、障害者だと思う
その時、お母さんの目から涙が...........
なみだが こめんね ごめんねと言っている。
今まで留めておいたもの、あらがってきたものが堰を切ったようにあふれ出る。
その後病院にて診断、自閉症スペクトラム。障害者手帳を取得して、現在は障害を理解し受け入れてくれる職場で穏やかに元気に働いている。
障害は本人の努力がたらないせいではない。
また親のしつけや育て方の問題でもない。
その人が持つ特性、ひとつの個性である。
身近なもの みんなにもあるひとつの個性と思って社会全体で受容していくものである。
辛いけれど悲しいけれど、必ず、その人に取って理解ある穏やかな暮らしが出来るようになる。頑張ってほしい。