老人甚平 発熱雑談ブログ 就職支援人類

おっさんから爺さんになった就職支援人類 老人甚平。仕事以外にもいろいろ言いたい事あるわなぁ 超短気発熱雑談ブログ  超短気 発熱ブログ

大学生とおっちゃんの会話に死にそうになった

 

f:id:ROUJINBEI:20181008215948j:plain

ある年の4月の山手線内での出来事


通勤時間帯ではなかったのでひどい混み具合ではないが、さすが東京の電車内    適当に人が賑わっている その中にひとり 入学式が終わったばかりなのか 見るからに今日から大学生という初々しい男の子が座っていた 

その胸には 大きく  日本大学入学と書かれた封筒が誰にも見えるようにほほえましく表面をみんなに向けて抱かれている 
そこにおっちゃんが登場 

土木工事の現場で鍛えた体躯に、いわゆるナッパ服 土木作業着で電車に乗り込んできた 車内が混んでいたのでちょうどその学生の真ん前のつり皮を手に取ってその若者と対峙する格好になった


急におっちゃんが大きな声で話しかける
「おう あんた、大学生になったんか よかったなぁ がんばれよー 「はぁ...... 

大学生は恥ずかしそうに赤面してこのおっちゃんから目をそらす                      「よかったじゃないか 大学まで出してくれて 親には感謝しろよ」 (小声で)「はい.........頑張ります」

 


「大学で何を習うんだ?」「あのう テツガクです」 ここで おっちゃんは、顔だけでなく身体ごと大きくうなずいて いっそう大きな声になった
「テツガクか!それはいい 」「それはいい勉強だ いいか 鉄がなければこの世の中は何もできやせん ビルも橋も 鉄がなければなにもできない ワシもいろんな工事を頑張ってきたんだ 
鉄は産業の米だ しっかり勉強 がんばれよ
オイ!」 男の子は顔を真っ赤にして下をむいた


周りを見渡すと この会話を聞いた男の人も女の人も、みんな例外なく口から飛び出そうとする笑いをこらえて だけど目は完全に笑いながら 苦しんでいた 

目から涙がこぼれるくらい おかしい光景だったが、今でもこのおっちゃんのことは とてもまっすぐな優しい愛すべきおっちゃんとして思い出される

 今頃こういう竹を割ったような元気な世話焼きなおっちゃん  少なくなったよなあ