老人甚平 発熱雑談ブログ 就職支援人類

おっさんから爺さんになった就職支援人類 老人甚平。仕事以外にもいろいろ言いたい事あるわなぁ 超短気発熱雑談ブログ  超短気 発熱ブログ

今日 犬を洗いました。最期です。

今日 犬を洗いました。愛犬記。一緒に新しい年を迎えます。


こんばんは就職支援人類  甚平です。

今日は寒かったけれど天気が良かったので

新年を前に犬を洗いました。

この犬にとって最後の年、最後のお風呂になるでしょう。

 

f:id:ROUJINBEI:20181231212711j:plain


ゴールデンレトリバー、来年2月で13歳。 


今年の春過ぎから足腰が弱ってしまって全く歩けない、立つ事もできない状態になりました。 


家の中、幼児用布団と床ずれ防止の介護用マットの上、

寝たきりで暮らしています。

 


いつも一緒に、との意味で ウィズと名前をつけました。

生後4ヶ月でウチに来て、以来 本当にずっと一緒。夫婦ともに登山をするので、御岳山、会津磐梯山、森吉山など、高山低山含めてどこにでも連れて行きました。

私のマラソン練習にも付き合わせ、川の土手、往復5キロを100回位は一緒に走ったでしょう。

ゴールデンレトリバーを飼っている人にはお分かりのように本当に優しい犬種で、人に危害は加えない。だから登山でもランニングでもできるかぎりリードを外して自由に遊ばせてやりました。山道では、元気よく走り登っていくが、夫婦の姿が見えなくなるとすぐにUターンして戻り私たちの顔を確認しては、また走っていく。それこそ付かず離れず、いつもいっしょ。海では渚から木切れを沖に投げてやると飛び込んでは木切れを口で捕まえて自慢げに戻ってくる。ヘトヘトになるまで何回でも 投げて投げてと催促した。

 

f:id:ROUJINBEI:20181231212906j:plain


そんな走り回って体力があるはずのウィズも今年、変調がやってきた。右足が腫れ全体が硬くなる。そのうち歩いていてもバランスが取れず倒れてしまう。前右足が固まると同時に他の3本も同時に衰えてきて立てなくなった。

獣医さんも  普段の獣医さん  遠くの大きな有名な獣医含め3箇所ほど当たったが、神経の病気だろう  歳も歳だし、と言われるだけで何の処置もしてやることができなかった。

 
ウィズも自分に何が起こったのかもわからないでいただろう。寝たきりから何度も立ち上がろうとするが足がひきつったように空回りするだけ。

排泄の時だけ庭に抱えてさせることにした。それを理解したのか おしっこやうんちになると頭をもたげて庭に出たいと知らせてくれる。

寝たきりになって体重が35キロから今はすでに20キロを切っている。

これで食欲がなくなると いよいよダメとなるらしい。

女房が正月前に身体を洗ってあげたいと言った。多分 これが最後のお風呂になるだろう。

 

風呂場でマットに横たえたまま私が洗う。シャワーをかけるとふさふさした毛がみるみるうちに体にへばりつく。

豊かな体毛のせいで、まだ少し大きく見えた身体が、今は本当に薄っぺらになっている。

まるで板のようだ。こんなになっていたのか、気がつかなかった。こんなになってもがんばって生きているんだね、暖かいシャワーを何度もかけてやった。

ひとしきり洗い終わると風呂から出してやり、今度は女房が体を拭いてドライヤーで乾かす役目となる。私が自分の体を洗う間、作業を任せた。

 


風呂場のドアの外側からドライヤーの音がする。その音に混じってウィズぅ  ウィズぅと何度も名をよぶ声が聞こえてくる。

ドアを開ける。

女房がドライヤーを当てながら顔をクシャクシャにして涙をそれこそ ぼとりぼとりと落としている。

 


自分たちをとっても癒してくれた犬  大きくて毛並みも良くて、そしてとても優しい、誰からも可愛いがられた自慢のウィズ。

触るとあばら骨が手に直接触れるほど痩せて、こんなになるまで頑張って生きているんだね、いつも、最期まで、いつまでも一緒だよ、そんな女房の思いが私にも移り、二人 涙と一緒にウィズをさすり続けていた。

 


こんな年の瀬の出来事で今年が終わり、いよいよ新しい年をまたぎます。

愛犬にとっては間違いなく最後の年になるでしょう。楽しい思い出  癒されたこと  一緒に暮らしたこと そして、命というものは消えていくこと、それを教えてくれた家族です。

 


今年がとてもいい年であった人

今年はとても暗い年であった人

命は全てが消えていくけれど

今日はみんな命をつないで歳をまたぎます。

新しい年をお迎えください。

 

f:id:ROUJINBEI:20181231212758j:plain