就職好調は就職支援の商売あがったり お客さん来ないやん
就職好調は就職支援商売あがったり お客さん来ないやん
景気が良くなってくると学生や生徒の顔色が明るくなる 就職活動に夢が持てるから。
転職をしたい人もチャンス 要領よく動けば結果が出る。
それはとても良いこと。
しかしながらキャリアカウンセラー キャリアコンサルタント 大学のキャリアセンター キャリア教育の先生 ハローワーク 派遣会社
民間の就職支援会社 その他もろもろ就職関連で成り立っていた仕事が干上がってくる。
景気が良くなると景気が悪くなる業界。
因果な商売だ。マイナビリクナビに限らず民間企業は、「就職まだまだ厳しいぞ感」を演出するのに躍起になっている。
就職氷河期やリーマンショックまで行くとその波に飲まれてしまった世代全体が疲弊する、自殺者もでるのでこれは勘弁だ。
僕もリーマンでまさかと思いもかけなかったリストラ、聞こえはいいが首をちょんぎられた。
「甚平さん そろそろ後進に道を譲って欲しい」.................こんな言葉があるのか!この言葉をかけられ氷のようになってしまった瞬間を思い出す。いやだいやだ
が、サラリーマン時代の終盤に差し掛かっていた人間はまだ良い方、30代40代の働き盛りは大きく人生設計が変わった。
だからこれは勘弁。
でもね適度な緊張感があって就職支援を受けようかなぁ キャリアセンターの窓口に行こうかなぁ と、少しは困ったさんになって就職支援関連業を訪ねてくれなければ、こちらが困ったさんになる。
今 巷ではこれから衰退するお仕事特集がよく見られるようになった。
それによると
真っ先に危ういのがあらゆるお店の「店員さん」セルフレジなど注文や会計を担う作業は機械が代行 居酒屋や定食屋ではタッチパネルや外国人店員に。
タクシーやバスの運転手
自動運転が普及した段階で縮小、機械は眠くなったり酒を飲んだりアクセルとブレーキを踏み間違えない。
荷物配達などの配達業はドローン
コールセンター・サポートセンター
はすでに大半が自動音声化、一方でセンターを人件費と家賃の安い海外途上国に置く
海外との通信費が格安になった以上、もはやコールセンターを人件費も家賃も高い日本に置く意味がない。
その他
新聞記者・雑誌記者などなどいろいろ挙げられているが、不思議なことに
衰退する業界として、就職関連業がどこにも挙げられていない。何か取り上げてはいけないアンタッチャブルな事でもあるのじゃないかと訝ってしまう。
この時代就職支援人をやっていて思うことがある。
この就職絶好調の時代に就職相談に来られる人はそれぞれ背負っているものが重たい。
就職氷河期の就活にあたり 正規社員になった経験が1度もない人 当時の若者は今 中年フリーターになっている。
就職率100%の学校でどうしても就職できない子供がいる。面接でことごとく落ちてしまう、発達障害が隠された子供。学校卒業時になって何かおかしいぞと判明する。
執行猶予で保護観察中、何か問題を起こすと収監されるので働きたいが、まともに仕事をしたことがないのでどこにも就職できない。
65歳以上年配者、厚生年金でなく国民年金では食べていけない。生活保護を申請するとまず仕事を探しなさいと言われる。
高校卒業以来6年間引きこもり
両親相談から本人相談 1歩が出ない。
普通の学生.生徒
何も問題があるわけでは無いが性格的に依存症、慢性的消極性、自己主張なし いわゆる就職力欠乏の若者。
精神障害手帳は取得しているが障害者専用求人には満足できるものがなく、障害者と言う事を秘めて一般求人に応募したい。
この時代就職支援人をやっていて思うこと。
一つ一つ ひとりひとりお役立ち感が大きいのだ。
元気のある若者、学生のエントリーシート、転職者の応募書類添削 これはこれで通常の仕事。
でも時が変わり就職好調の時代になるとなかなか今まで表に出てこなかった就職困難な方が浮き彫りになってくる。
こちらもあらゆる力を総動員して対応するが所詮平凡人。他の機関 他の支援者からの連携助言もいただくがとても全部が全部解決できるわけではない。
それでも思いがけず あきらめかけていた人がふっと就職でき歩き始める時がある。1人の人生が変わるときに遭遇する。
まぁこんな興奮と嬉しさがあるうちは千客万来商売繁盛ビルが立つではないが細々と町医者のような仕事も悪くはない。